2010年3月に強制送還時に急死したガーナ人男性(スラジュさん)について、RAFIQで得た情報をまとめました。
2014年3月には損害賠償を求めた民事訴訟で東京地裁は入管に対して賠償命令の判決を出しました。1年前には、児玉弁護士にこの事件について経過等をお話していただきました。
この事件の後、単独の強制的な送還はなされませんでしたが、2013年夏にフィリピンへ、冬にタイへのチャーター機による一斉送還が行われてしまいました。その後もほぼ毎年、非人道的な扱いで送還されたことが報告されています。
この事件では、刑事事件としては不起訴となり、2016年11月まで賠償訴訟を行っていましたが、高裁で不当判決、上告審で棄却となり、原告の全面敗訴となりました。
この事件の詳しい情報や、直接的な支援はAPFSのサイトをご覧ください。
・スラジュさん事件 (APFS)
2014年3月 RAFIQ
★ 最高裁、上告棄却 原告敗訴決定 (2016/11/10)
最高裁は入管の制圧行為は「適法」とし、国側の主張を認めたため、原告の敗訴が決定しました。最高裁が不当な制圧行為を人権侵害と認めないことに怒りを覚えます。
- ガーナ人遺族の敗訴確定=強制送還中に死亡-最高裁 (16/11/10 時事通信)
★ 東京高裁、不当判決 (2016/1/18)
1/18に言い渡された東京高裁の判決は、14年3月の第1審の賠償命令を取り消す判決でした。入管の制圧による違法行為も認めず、遺族側の全面敗訴となりました。
前後の経過等は、支援団体であるAPFSのサイトをご覧ください。
- 強制送還中死亡のガーナ人男性、遺族が逆転敗訴 東京高裁判決(16/1/19 日本経済新聞)
- 強制送還時急死、遺族の賠償請求を棄却 (16/1/18 読売新聞)
- 強制送還のガーナ人死亡、二審は遺族側の逆転敗訴 (16/1/18 朝日新聞)
★ 事件~賠償訴訟の報道
- 強制送還時に死亡 検察審査会「不起訴相当」 (14/10/30 NHK)
- ガーナ人強制送還死訴訟 国が控訴 (14/4/2 朝日新聞)
- 強制送還―死への経過、再検証を (14/3/21 朝日新聞 社説)
- 入管職員に押さえつけられ男性死亡 国に賠償命じる判決 (14/3/19 朝日新聞)
- 送還のガーナ人死亡、入管職員10人書類送検 (10/12/28 読売新聞)
- ガーナ人の強制送還中死亡、入管職員10人を書類送検(10/12/28 朝日新聞)
- 成田で強制送還中にガーナ人男性急死で、取り押さえた入管職員10人を書類送検(10/12/28 産経新聞)
- 成田・ガーナ人男性死亡:妻が告訴状提出「入管職員が暴行」 /千葉 (10/6/29毎日新聞)
- 強制送還直前の死、ガーナ人の妻が入管職員告訴 (10/6/28 読売新聞)
- 強制送還の男性急死で抗議デモ ガーナ人ら東京で (10/4/12 共同通信)
- 成田で強制送還のガーナ人死亡 機内で暴れ、入管職員制止 (10/3/22 共同通信)