（10/12/28 産経新聞）
成田空港で３月、不法滞在により強制送還中だったガーナ国籍の男性＝当時（４５）＝が、入管職員に取り押さえられた直後に急死した問題で、千葉県警は特別公務員暴行陵虐致死の疑いで、護送にかかわった東京入国管理局の２４～４８歳の男性入国警備官計１０人を千葉地検に書類送検した。
男性の日本人の妻（49）が6月、特別公務員職権乱用等致死の疑いで、氏名不詳のまま千葉地検に告訴していた。
送検容疑は3月22日午後、護送中に成田空港から航空機に搭乗させる際、男性が暴れたため、警備官ら数人で体を押さえるなどし、同日午後3時半ごろに死亡させたとしている。
県警によると、司法解剖の結果、目立った外傷や骨折、内臓疾患なども見つからず、死因は不明だった。県警は「暴行と死亡の因果関係についてコメントは差し控える」としている。
関係者によると、男性が護送中に暴れたため、入管職員が手錠とタオルを使って機内に搭乗させた後に意識を失い、搬送先の病院で死亡が確認されたという。