2018年4月13日、東日本入管センター(茨城県牛久市)で、収容中のインド人男性が死亡しました。死亡は搬送先の病院でしたが、発見されたときにはタオルが首に巻かれた状態で収容所内シャワー室で倒れていたということです。
インド人は前日に仮放免不許可となっており、不許可になったことを苦にした自殺ではないかと見られます。後日、このインド人は入国後3日以内に難民認定申請をしており、難民不認定処分がおり、(送還のために)収容されていたものと見られます。
東日本入管では少し前から収容者によるハンストが行われていたようです。彼の死亡とともにハンストも外部に知れることになりました。
大阪入管などの比較的短期収容の収容施設でもこの1年くらい仮放免の許可がなかなか出ず、長期収容になりつつあります。大阪入管からは長期に収容可能な大村入管センター(長崎県大村市)に移送され、収容が続行されます。長期収容は医療設備が十分と言えない入管施設では大変無理があり、病気等による死亡事件も東日本入管では多くなっています。
また、難民申請している人がたとえ不認定となったとしても、本人が帰国の意思を示さない限り、ノン・ルフルマンの原則により、送還は認められません。難民申請の理由は分かりませんが、「偽装難民」並みに扱われて早期に不認定が下りていたら、この処分は妥当だったのでしょうか。
東京入管トルコ・クルド難民収容問題 (2018年2月)
東京入管:約70名、処遇改善を求めてハンスト (2017年5月)
東日本入管:ベトナム難民死亡事件 (2017年3月)
このページではメディアや支援団体等の声明を紹介します。
RAFIQ 2018年4月 9月更新
【市民団体等の情報、声明等】
- 大村入国管理センター等の長期収容者について仮放免等収容代替措置の活用による速やかな解放等を求める理事長声明 (18/6/21 九州弁護士連合会) 外部リンク
- 東日本入国管理センターにおける被収容者の死亡事件等に関する会長声明 (pdf 18/5/22 茨城県弁護士会) 外部リンク
- 入国者収容所東日本入国管理センターにおける被収容者死亡事件に関する会長声明 (18/4/25 東京弁護士会) 外部リンク
- 東日本入管センターに申入れ(Dさんの死とこれを契機としたハンストについて) (18/4/25 仮放免者の会) 外部リンク
【メディアの情報】
- 「インド戻れば殺される」入管に長期収容、命絶った男性 (18/9/23 朝日新聞)
- 4月13日のインド人男性の自殺から一ヶ月も経たない5月14日にふたたび東日本入国管理センターで40代ブラジル人が自殺未遂! IWJは入管に直撃取材! (18/5/20 IWJ Independent Web Journal)
- 収容者自殺などで入管に是正申し入れ 牛久、市民団体 (18/5/3 東京新聞)
- 入管施設の死亡事案、2007年以降で13件 「収容者がモノ扱い」の批判も (18/4/25 弁護士ドットコム)
- 社説 入管ハンスト 人権が守られていない (18/4/19 信濃毎日新聞)
- 入管収容施設で待遇改善求めハンスト、インド人男性死亡を受け (18/4/17 ロイター)