(17/9/1 時事通信)
【バンコク時事】ミャンマー国軍は1日までに、西部ラカイン州で8月25日に始まったイスラム系少数民族ロヒンギャとされる武装集団と治安部隊の戦闘で、これまでに399人が死亡したと明らかにした。
このうち370人は武装集団という。ロヒンギャと多数派の仏教徒住民が対立してきたラカイン州の情勢は戦闘激化で一段と懸念が高まっている。
国軍によると、ロヒンギャの武装組織「アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)」と治安部隊は25日から30日までに90回にわたり交戦。ARSA側は25日の戦闘で78人が死亡するなど、370人の死者を出した。
一方、政府側は警官11人と国軍兵士2人、政府職員2人の計15人が死亡。このほか、民間人14人が犠牲になったという。
ラカイン州の情勢悪化を受け、ミャンマーの人権状況に関する国連特別報告者の李亮喜氏(韓国出身)は声明を発表し、「人道状況が急速に悪化しており、大勢の人々が重大な人権侵害にさらされる危険が高まっている」と懸念を表明した。
(2017/09/01-21:57)