(14/12/27 NHK NEWSWEB)
12月27日 4時31分
ことし、日本で難民認定を申請した外国人は4500人を超え、過去最多になることがNPO法人の調査で分かりました。
審査に時間がかかるなか、資金が尽きて民間のシェルターに頼る人も多いということで、NPO法人では支援を呼びかけています。
政治的な迫害や紛争などから逃れて日本で難民認定の申請をした外国人について、NPO法人「難民支援協会」が、申請を担当した弁護士などを通じて調べたところ、ことしの申請者はこれまでに4500人を超えたということです。去年1年間と比べておよそ1200人多く、難民認定の制度が始まった昭和57年以降、過去最多になりました。
申請者のうち、生活に困っている人は、国から生活費や住宅費などの支援を受けられますが、難民認定や公的支援の審査に時間がかかるなか、資金が尽きて路上生活者いわゆるホームレスになるケースも多いということです。
このため、NPOなどが運営するシェルターには、寒さをしのぐなどの理由で一時的な保護を求める外国人が相次ぎ、満室の状態が続いているということです。
難民支援協会の石川えり代表理事は「安定した生活を求めて母国から逃れてきた難民申請者が増加する一方で、公的支援は不十分なままだ。住むところを求めて相談者がほぼ毎日訪れている状態なので、まずは暖かい場所で年を越せるように支援をしていきたい」と話しています。