(2013/12/28 NHK)
12月28日 17時25分
ことし日本で難民認定を申請した外国人は3000人を超え、過去最多になることがNPO法人の調査で分かりました。
申請者の増加に伴って生活支援を受けるための審査に時間がかかり、路上生活者、いわゆるホームレスになる人も相次いでいて、NPO法人では支援を呼びかけています。
政治的な迫害などから逃れて日本で難民認定の申請をした外国人について、NPO法人「難民支援協会」が申請を担当した弁護士などを通じて調べたところ、ことしの申請者は27日時点で3054人でした。
これは去年1年間の申請者と比べておよそ500人多く、難民認定の制度が始まった昭和57年以降、過去最多になります。
申請者のうち生活に困っている人に対しては、生活費や住宅費などが国から支給されますが、NPOによりますと申請者の増加に伴い、審査に平均2か月ほどかかっていて、その間に資金が底をついてホームレスになる人が相次いでいるということです。
NPOは資金がない人に対し、12人分の一時的な宿泊場所を無償で提供していますが、常に満室の状態で、事務所には連日、支援を求める人が訪れているということです。
難民支援協会の石川えり事務局長は、「世界各地の紛争や政情の不安定化を背景に難民の申請者が増える一方、公的な支援が受けられるまでのセーフティーネットが十分ではない。厳しい冬を越せるよう支援していきたい」として、活動への寄付を呼びかけています。