ロヒンギャ難民16万超に=バングラヘの脱出続く―ミャンマー

(17/9/7 時事通信)

 【バンコク時事】ミャンマー西部ラカイン州で8月25日に始まった武装集団と治安部隊の戦闘を逃れるため、隣国バングラデシュに脱出したイスラム系少数民族ロヒンギャ難民の数がさらに拡大し、7日までに推定16万4000人に達した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)当局者が明らかにした。

 UNHCRによると、昨年10月にラカイン州でロヒンギャの武装集団と治安部隊が衝突した後、今年2月までにバングラに逃れたロヒンギャ難民は推定7万4000人。今回はこれをはるかに上回るペースで脱出が続いている。

 UNHCR当局者は「ラカイン州の情勢が今後どう展開していくのか明確には分からない」とした上で、バングラに避難するロヒンギャ難民が最大30万人に達する可能性もあるとみて国連が準備を進めていることを明らかにした。

 一方、ロヒンギャ迫害をめぐって国際的な批判の矢面に立たされているアウン・サン・スー・チー国家顧問は7日、ロヒンギャ問題についてインドのメディアに「ミャンマーが直面しなければならない最大の難題の一つ」と指摘。「私たちの政権が発足してから18カ月で問題を解決できると期待するのは少し理不尽だ」と述べ、理解を求めた。(2017/09/07-20:16)