在日難民の今、学食で学ぶ…4か国・地域の料理

(13/5/20 読売新聞)

【写真】シャンカイさんから料理の説明を受けながら食事をする学生(20日午前、兵庫県西宮市の関西学院大学で)=金沢修撮影

ミャンマーの2世らが企画 期間限定

関西学院大(兵庫県西宮市)の学生食堂で20日、ミャンマーなど4か国・地域の料理が期間限定メニューとして登場した。日本で暮らす各国の難民の現状を知ってもらおうと、ミャンマー難民2世で同大学2年のテュアン・シャンカイさん(19)らが企画。24日までで、立命館や明治学院など4大学でも順次提供される。

メニューは、ミャンマーの「きなこ入りうどん」(370円)と少数民族・カチン族に伝わる「里芋のさっぱり煮」(290円)、アゼルバイジャンの「トマトソース肉じゃが」(330円)と「カラフルサラダ」(180円)、スリランカの「鶏肉と野菜のスパイシー炒いため」(290円)の5品。

国内には1万人以上の難民が住むとされるが、シャンカイさんは学内で難民への理解が十分でないのに気づき、料理の提供を思いついた。認定NPO法人・難民支援協会(東京)が難民から聞き取ったレシピ集をもとに、日本の食材で作りやすい料理を選び、大学生協に協力を求めた。一般の人も食べられる。

この日、シャンカイさんは日本で暮らす難民の話をまとめた冊子を配り、母国の政情などを説明しながら、「難民問題は遠い国の出来事ではない。料理を通じて身近に感じてもらえれば」と呼びかけた。カラフルサラダを食べた2年山崎駿さん(22)は「香料がきき、さっぱりした味。国内の難民のことについてもっと勉強したい」と話していた。

(2013年5月20日 読売新聞)


★ 参考web
海を渡った故郷の味 Flavours Without Borders