難民認定:入管に検証、謝罪求める 勝訴のコンゴの男性が訪問/東京

(15/10/17 毎日新聞)

 毎日新聞 2015年10月17日 地方版

 国に難民認定などを求め勝訴が確定したコンゴ人男性、マッサンバ・マンガラさん(40)が16日、東京入国管理局を訪れ、審査で不認定とされた原因の検証や謝罪を求めた。

 今年8月の東京地裁の判決によると、マッサンバさんは2002~08年、コンゴ民主共和国政府と対立する政党に所属し、政府への抗議活動に参加。弾圧を避けるために08年10月、日本で難民申請したが、却下された。地裁は「迫害される恐れがある」として難民と認定。国は控訴しなかった。

 マッサンバさんや支援者は、入管が弾圧を立証する国連報告書を見過ごしたことや、証拠書類の誤読、供述に対する思い込みが誤った不認定につながったと主張。審査過程の検証や透明化、国際基準に沿った認定制度の実現などを岩城光英法相宛ての文書で要請した。

 マッサンバさんは認定書類などの交付も受け、「コンゴに残した子供とも会えず、長くてつらい7年だった。コンゴでは教師をしていたので、もっと日本語を勉強してフランス語を教えられるようになりたい」と話した。【林田七恵】

〔都内版〕