難民申請保護費、2回目は不支給 予算不足で外務省

(10/8/5 共同通信)

難民認定を申請中の外国人の生活を支援する「保護費」について、外務省が今月1日から、難民申請が2回目以降になる人への支給を打ち切っていたことが5日、同省への取材で分かった。予算不足のためだが、申請を繰り返してやっと難民認定されるケースもあり、支援者は反発している。

保護を求めて来日する難民申請者は困窮していることが多く、同省は月8万5千円程度を支給してきた。だが近年、その数が高止まりしており、「限られた予算で、本当に必要とする人を支援するには、対象を絞らざるを得ない」(人権人道課)と判断したという。

1回目の申請者には認定・不認定の結論が出るまで、裁判期間中も含め支給するが、2回目以降は支給しない。これまで保護費を支給していた2回目以降の申請者についても、今月から支給を打ち切った。

難民申請者数は、ミャンマーの政治情勢の悪化などから2008年に1599人と前年から倍増して以降、高水準のまま。外務省は10年度、保護費予算として09年度より4割近く多い約2億6千万円を計上したが、従来通り支給を続ければ足りなくなる見通しという。

2010/08/05 18:49 【共同通信】