東日本入管センター:収容男性が重篤 医療体制の改善を 支援団体、申し入れ /茨城

(12/12/6 毎日新聞)

毎日新聞 2012年12月06日 地方版

牛久市の法務省東日本入国管理センターに収容されたスリランカ人男性(40)が体調を崩し、仮放免後、集中治療を受ける状態にまで悪化していたことが分かった。支援団体は「医療体制に問題がある」として5日、同センターに改善を求める申し入れ書を出した。同センターは「対応すべきことはしている」と説明している。

被収容者を支援する市民団体「牛久入管収容所問題を考える会」(田中喜美子代表)によると、男性は5月から同センターに収容、9月下旬に足の腫れを自覚し、医師の診察を求めた。非常勤医師が数回診療、11月20日には外部の医療機関を受診したが、同22日に仮放免後、容体が悪化。同26日につくば市内の病院に運ばれ、全身浮腫のため呼吸困難などと診断されたという。集中治療を数日間受け、現在も入院中だ。

申し入れ書は「長期の収容は病状を悪化させる」と指摘。総合検診の実施や外部の専門医の受診などを要望している。田中代表は「体調の悪い人には速やかに必要な診療を受けさせるべきだ」と訴えている。

同センターには約380人が収容されている。常勤医師が4月からいないため、非常勤医師が交代で診察している。同センターは「庁内診療で対応しきれないときは外部医療機関に依頼し、できることは対応している」(総務課)と話している。【安味伸一】