難民認定:ミャンマー人の男性 不認定取り消し求め提訴

(15/2/18 毎日新聞)

 2015年02月18日 21時44分

 難民認定を巡る異議申し立てを学識経験者ら3人が審査する難民審査参与員制度で、参与員の多数意見が「難民認定が相当」としながら難民と認定されなかったミャンマー人の男性(47)が18日、国に不認定処分の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると男性は1998年に来日し、2009年に2度目の難民申請を行った。10年に不認定処分が出されたため異議を申し立て、参与員2人が「帰国すれば迫害を受ける恐れがある」として認定相当としたが、国は申し立てを棄却した。

 参与員制度は05年に導入され、認定申請を退けられた人の異議申し立ての審査に加わる。国は12年までは、参与員の多数意見に従ってきたが、13年に初めて「認定相当」の多数意見を退けた。

 提訴後に記者会見した男性は「参与員の意見を尊重するのが筋で、納得いかない」と訴えた。【山本将克】