日本の第三国定住制、継続へ 対象キャンプ拡大 ミャンマー難民

(12/3/26 朝日新聞)

タイの難民キャンプに住むミャンマー人を受け入れる日本政府の「第三国定住制度」が2013年度以降の受け入れも継続されることになった。10年度から3年間としていた試行期間を延長するもので、来日希望者が年々減っていることから、募集対象のキャンプは三つに増える。

同制度で日本が受け入れたのは過去2年間で、タイ北西部ターク県のメラ難民キャンプから9家族45人。12年度の来日希望者は2家族10人で、当初の目安だった年間30人を下回っている。

対象はメラキャンプだけから、同県にあるウンピアムマイ(1万7千人)、ヌポ(1万5千人)のキャンプにも広げる。12年度の来日希望者の追加募集を両キャンプで実施する。

総務省や警察庁など関係省庁から「すでに国内にいる外国人支援を優先すべきだ」などと慎重な意見もあり、本格実施ではなく、試行期間の延長という形をとる。政府関係者は「30人という受け入れ目安はほとんど変わらない」と話す。
(バンコク=古田大輔)