難民申請の認定手続き効率化へ 地方入管の判断で不認定処分も

(17/2/1 NHKニュース)

2月1日5時45分

法務省は、難民認定の申請者が増え続けている影響で手続きが長期化していることを受け、法務大臣の処分権限を地方の入国管理局長に委任し、難民とは明らかに考えにくいケースなどは地方の入国管理局の判断で不認定の処分を下せるようにする方針を固めました。

日本に難民認定を申請する人は増え続けていて、10年前の平成19年に816人だったのが、おととしには7586人となり、去年1年間では初めて1万人を超える見通しになっています。

このため、難民と認定するかどうか結論が出るまでの期間はおよそ10か月と長期化していて、法務省は迅速で確実な難民の保護にも支障をきたしかねないとして、認定手続きの効率化を図る方針を固めました。

具体的には、法務大臣の処分権限を地方に8つある入国管理局の局長に委任したうえで、難民とは明らかに考えにくいケースや過去に難民と認められなかった時と同様の理由で再申請しているケースは地方の入国管理局の判断で不認定の処分を下せるようにします。

一方、認定するかどうか十分な検討が必要なケースについては地方の入国管理局と法務省の問で協議して判断するとしています。

法務省はこうした方針を早ければことし6月から実施に移したい考えで、1日から来月2日まで一般の意見を募集することにしています。