イラン人退去取り消し 逆転判決 家族に配慮

(17/9/29 読売新聞)

家族が日本にいるのに強制退去とした名古屋入国管理局の処分は違法として、名古屋市港区のイラン人男性(34)が国に処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が28日、名古屋高裁であった。藤山雅行裁判長は男性の訴えを認め、請求を棄却した1審・名古屋地裁判決を取り消し、強制退去処分の取り消しなどを命じた。

判決によると、男性は2010年、他人名義のパスポートで不法入国。名古屋市内で知り合ったブラジル人女性と14年に結婚し、長女を含めた家族3人で市内に住んでいた。15年3月、名古屋入管に出頭し、妻らとの同居を理由として在留を希望したが、同年8月に強制退去処分を受けた。

藤山裁判長は「強制退去させれば日本で生活の基盤を持ち、日本で暮らすことを希望する家族と離れて暮らすことになり、家族に重大な不利益を及ぼす」と指摘。その上で「家族の不利益を軽視し、男性に不利な情状のみを重視した処分は裁量権を逸脱している」と述べた。

名古屋入管は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントした。