(16/7/29 毎日新聞)
毎日新聞 2016年7月29日06時30分(最終更新7月29日06時30分)
愛知県に滞在するウガンダ国籍の女性(41)が難民と認定しなかった国の処分取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は28日、女性の請求を棄却した1番名古屋地裁判決を取り消し、女性を難民と認め、処分を取り消した。
揖斐潔裁判長は判決理由で、女性がウガンダ政府側から野党を支持する政治活動をやめるよう警告されたり、複数の男から集団暴行を受けたりしたことを認定。「指導的な立場になくても、帰国すれば、迫害を受ける恐れがある」と指摘した。
支援者によると、女性は判決を受け「夢のようだ。母国の状況が改善すれば帰国したい」と話しているという。女性の代理人弁護士によると、難民認定を巡り、高裁が1審判決を取り消し、難民と認定したのは珍しい。
判決によると、女性は身の危険を感じたため、2008年7月に日本へと逃れ、09年11月に難民認定を申請したが、11年1月に退けられていた。
在留資格が切れ、入管当局から不法残留で摘発を受けたが、難民申請していたことなどから仮放免とされ、愛知県内に滞在している。
(共同)