(16/1/23 NHK)
1月23日6時22分
去年1年間に日本で難民認定を申請した外国人は延べ7500人余りと、これまでで最も多くなったことが分かりました。法務省入国管理局のまとめによりますと、去年1年間に政治的な迫害などから逃れてきたとして、日本で難民認定を申請した外国人は速報値で延べ7586人と、前の年の1.5倍に増え、難民認定の制度が始まった昭和57年以降、最も多くなりました。
難民と認定された人は、アフガニスタン人やシリア人など27人で、前の年より16人増え、難民と認められなかったものの、人道上、配慮する必要があるとして、在留を認められた人は79人でした。
難民認定の制度を巡っては、申請は何度もでき、その間は強制送還されることがないうえ、去年9月までは申請から半年たてば、希望者は就労することが一律で認められていました。
入国管理局はこうした制度を悪用して、日本での定住や就労を目的に申請を繰り返すケースなどが相次いだため、難民認定の申請者が過去最多になったのではないかとしています。
一方、難民認定の申請者を支援しているNPO法人の「難民支援協会」は、「内戦下にあるシリア人など難民認定されるべき申請者がまだまだ認定されていない。入国管理局には、より多くの難民を認定している欧米諸国の状況を踏まえ、認定基準についてよく考えてもらいたい」としています。