(15/12/19 朝日新聞)
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は18日、戦争などによる難民や国内避難民ら「強制的に避難させられた人々」の今年の総数が6千万人を大幅に超え、過去最高を記録する見込みだと、発表した。昨年は5950万人だった。
UNHCRによると、6月の時点で難民は推定2020万人に達した。昨年末の時点で1950万人だった。国内避難民は3400万人で、前年同期比で180万人増えた。また、今年上半期だけで、新たに500万人が難民や国内避難民として強制的に故郷を追われた、としている。難民の最大の発生国は、シリア(420万人)で、アフガニスタン(260万人)とソマリア(110万人)が続いた。
グテレス難民高等弁務官は、「すべてを失った人々への寛容と同情、連帯がより必要になっている」と声明を出した。(ジュネーブ=松尾一郎)