ロヒンギャ女性への暴行相次ぐ 国際NGOが報告

(17/11/17 TBS NEWS)

 ミャンマーで少数民族のロヒンギャが迫害され、大量の難民が出ている問題で、調査を行っている国際NGOは、女性への暴行が相次いでいると報告し、国連での制裁を科すよう訴えました。

 「(暴行を受けた女性の話として)私は男性6人につかまり、そのうち5人から性的暴行を受けました。まず彼らは私の兄弟を射殺しました。そして服を破られ、口をふさがれ、動けないようにされました。集団で暴行されている問、ずっと刃物を突き付けられていました」(国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」担当者)

 国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」などは16日、ニューヨークで会見を行い、ミャンマー西部のラカイン州から隣国・バングラデシュに逃れたロヒンギャの女性を対象に、先月行った調査結果を報告しました。

 それによりますと、聞き取り調査に応じた女性52人のうち、18歳以下の少女を含む29人が性的暴行を受け、多くはミャンマー国軍の軍服を着た兵士が集団で犯行に及んだと証言したということです。また、多くの女性が、村ごと焼き討ちに遭い、夫を銃殺されたり、幼い我が子を地面に叩きつけて殺されるなどの暴力を目の当たりにしたということです。

 「こうした虐待行為に対して、ただ単に“非難”するだけではなく、実際に対処するための行動を起こす時です。国連安保理こそ、そのために存在しているのです」(国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」担当者)

 ロヒンギャは、仏教徒が多数を占めるミャンマーでは少数派のイスラム教徒で、今年8月末以降、およそ60万人が隣国のバングラデシュに難民として押し寄せ、過酷な環境での集団生活を余儀なくされています。