南スーダン 停戦合意後も人道状況悪化 国連安保理で報告

(18/1/25 NHKニュース)

1月25日13時24分

先月、停戦合意が発効したアフリカの南スーダンについて国連の停戦監視の責任者は、今も散発的に戦闘が起き難民を生み出しているとして停戦合意が十分に守られておらず人道状況も悪化しているという認識を示しました。

南スーダンでは、去年5月に陸上自衛隊の施設部隊が撤収したあとも、各地で衝突が続いていましたが、先月24日に、政府と反政府勢力の問で停戦合意が発効しました。

それから1か月がたち、国連の安全保障理事会で、24日、南スーダン情勢に関する定例会合が開かれ、現地からテレビ電話で参加した国連の南スーダン合同監視評価委員会のモゲ委員長が最新の状況を報告しました。

この中でモゲ委員長は「停戦合意以降も各地で散発的に戦闘が起きていて、それが新たな難民を生み出し市民に混乱をもたらしている」と述べ、停戦合意が十分に守られておらず人道状況も悪化していると報告しました。

さらに、アメリカのヘイリー国連大使は「政府は、援助関係者の活動に手数料を要求し続けている。コレラの感染を防ぐための清潔な水に使われるはずの760万ドルが手数料に消えている」と述べて南スーダン政府を非難しました。

国連は、グテーレス事務総長が、エチオピアで開かれているAU=アフリカ連合のハイレベル会合に今週末、出席し、各国に停戦合意の着実な履行と人道支援への完全な協力を求めることにしています。