難民支援センターでの実習

難民支援センターの様子

RAFIQ会員の三田さんが、大学の授業の一環で行われたアメリカの難民支援センターでの実習を報告してくれました。
日本だけでなく、海外での様子を知る良いきっかけになると思います。

私はアメリカのミズーリ州にあるLindenwood University(リンデンウッド大学)の学士過程で4年間社会福祉(social work)を専攻し昨年12月に卒業しました。この学部では最終学期3ヶ月半の間に近隣の福祉施設で400時間の実習が必須で、私はセントルイスにある難民・移民支援センターInternational Institute of St. Louisにて毎週30時間働きました。

このセンターは約100年近く難民・移民に対する多岐にわたる支援をしています。事業は英語クラスからアメリカ文化のオリエンテーション、住居やビザサポート、職業紹介、精神面のケア等です。

私の業務内容は健康保険のコーディネーターでした。アメリカでは国民皆保険がありませんがオバマケア(アメリカ国民全員が医療保険に加入することを求める制度)のもと各州がマーケットプレイスと呼ばれるウェブサイトを展開し、様々な医療保険のプランを見比べて個人で購入することができます。

この申請手続きはアメリカ人でも分かり辛い複雑な質問もあり、ましてや難民や新しい移民の方々にとっては簡単ではありません。無保険でいると何かあった時に高額な医療費で返す当てのない借金となってしまいます。そこで申請の補助をするApplication Counselorという資格を持つ人があらゆる場所で活躍しています。私もオンラインでトレーニングを受けその資格を取得後、難民のクライアントと時には通訳を挟んで面談しどの健康保険に入れるかを判断しました。特にオバマケアの申請期間11/1~12/15は毎日立て続けに面談の予約が入り多忙でした。

難民の方々と話す中で、色々な苦労話も聞きました。日本人の私がアメリカの保険制度の申請手続きの補助をしているという変な?状況にも関わらず感謝してくださった時はとても嬉しくやりがいを感じました。
※セントルイスに第三カ国定住した難民のうちボスニアとベトナムからの難民が半数を占め、続いてソマリア、ブータン、アフガニスタン、イラク、その他の国の人々がいます。

※セントルイスに第三カ国定住した難民のうちボスニアとベトナムからの難民が半数を占め、続いてソマリア、ブータン、アフガニスタン、イラク、その他の国の人々がいます。

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