カテゴリー: 書籍

なんみんハウス資料室便り 1号

「なんみんハウス」資料室担当のnonomarun室長です。   

第1号、まずは所蔵本のご紹介です。 

小林正典、ジュディス・クミン(溜池玲子訳)『みなおなじ地球の子 祖国は難民キャンプ』ポプラ社、1999年6月 序文:緒方貞子 ☆ふりがな付き

 「この子のかわりに写真で世界にこの悲劇を訴えたい、心からそう思う。」という小林氏の決意がこもった難民のこどもたちの写真は、時に残酷で,時に子どもらしい笑顔にホッとします。そして、こどもが同じ目線で難民のこどもたちに寄り添えるような文章がとても暖かいのです。クミン氏の「難民の明日 私たちが難民にできること」(106—107頁)の文章は、この日本で難民を支援するにあたって、暗記したいほどです。一部を紹介します。「難民に避難場所を提供できるのは、受け入れ側の政府だけです。そのほかの各国政府は受け入れ国や国際救援団体を支援するために経済的に活動をささえる必要があります。しかし、このことは、一般のひとびとが難民を助けるためにやることが何もないということではありません。私たちのだれもが、何かやれることがあります。難民を助けるということは、難民キャンプまではるばるでかけていって、キャンプで活動するとか、募金活動をしなければならない、衣類やおもちゃを難民に送る、そういった直接的なことをかならずしも意味するわけではありません。これらすべてをやることが可能だったとしてもです。それと同じくらいたいせつなのが、何が人を難民にしているかを理解すること、自分の国をはなれなければならなかった人に、顔立ちや服装がことなり、ちがうことばを話し、習慣もちがう人たちに、目を向けることです(後略)」

 →室長、これ、書き写しました、デス!